コーティング方式

コーティングによって作られる「1/1000」の世界は、我々の身近でさまざまな力を発揮しています。ラボを支えるコーティング技術は主に2種類あります。大きく分けて、薄膜対応のマイクログラビア®方式と厚膜対応のスロットダイ方式です。その他にバンクコーティング(ナイフ)も一部可能です。

マイクログラビア

低粘度塗料を薄膜コーティングすることに適したコーティング方法です。粘度の目安:200mPa・s以下
説明 マイクログラビア方式は小径のグラビアロールを使ったコーティング方式です。リバース回転するグラビアロールが液供給パンから塗液を掻き揚げ、ドクターブレードは余分な塗液を掻き落とします。グラビアロールと基材に挟まれた液は、互いに逆転するロールと基材の間で回転しながら非常に小さなビード(液溜まり)を形成し、安定した状態を保ちます。そのため、安定した塗膜を形成することができます。
特徴
  • 低粘度の塗工液を薄くコーティングするのに適した方式です。
  • バックロールが無いので、裏周り等ありません。
  • 膜厚の調整をグラビアの線数と回転数で行うので、微調整が可能。
塗工液の粘度 200mPa・s以下が目安となります。
膜厚の範囲(Wet) 2~60μm
対象機 所有している全てのコーティングマシンで可能です。

スロットダイ方式

スロットダイ方式図
中~高粘度塗料を厚塗りするのに適したコーティング方法ですが、低粘度塗料・薄膜コーティングの実績も増えています。
説明 スロットダイ方式は、ダイヘッドから塗工液を押しだしながら基材にコーティングする方式です。膜厚はダイヘッドからの吐出量とそれを転写する基材の速度で決まります。スロットダイの吐出口は塗工液の粘度や目標の膜厚にあわせて設定します。また、塗工液のダイヘッドへの供給は、塗工液タンクを空気や窒素で加圧する加圧方式やポンプによるポンプ供給方式があります。
特徴
  • 中~高粘度の塗工液をコーティングするのに適した方式です。
  • スロットダイは密閉状態であるため外からの異物混入などがありません。
  • 低粘度の塗工液の薄膜塗工も実績があります。
塗工液の粘度(目安) 100mPa・s以上が目安となります。
膜厚の範囲(Wet) 20μm以上が目安となります。
対象機 所有している全てのコーティングマシンで可能です。

バンクコーティング(ナイフ)

バンクコーティング(ナイフ)図
中~高粘度塗料を厚塗りするのに適したコーティング方法です。低粘度塗料には適しません。塗料交換が容易です。
説明 バンクコーティング(ナイフコーティング)は、ナイフといわれる金属板を用いてコーティングする方式です。塗工膜厚は基材とナイフの間隙を設定することで決まります。コーターとしてはナイフ自体を動かす方式とナイフを固定して基材を動かす方式の2種類があります。
特徴
  • 中~高粘度の塗工液を厚くコーティングするのに適した方式です。
膜厚の範囲(Wet) 50μm以上が目安となります。
対象機 NCR-230UVS-700OS-750、単板コータ(A4orB4サイズに対応)

バキュームダイ(減圧ダイ)

バキュームダイ(減圧ダイ)図
薄膜~厚膜まで適している。特にグラビア塗工領域の低粘度薄膜塗工において活用の幅が広い。
説明 バキュームダイ(減圧ダイ)は、ダイ上流側をバキュームにより減圧して空気同伴の抑止とビード安定化をはかって膜形成を行う方式です。薄膜~厚膜まで対応範囲は広いですが、特にグラビア塗工領域の低粘度薄膜塗工において多く活用できます。
特徴
  • グラビア塗工領域を密閉型コーターにて塗工可能。低粘度塗料での薄膜塗工
  • 揮発性の高い溶剤を使用した薄膜塗工、粘度変化が少ない為塗工安定性向上
  • 膜厚の2~10倍の塗工GAPまで広げる事が可能。スジ等の欠点が出にくく安定した塗工を実現
  • 密閉型の為コンタミレスを実現
  • 精密ポンプを使用することで、均一供給を可能とし塗工安定性を実現
塗工液の粘度 5~5000mPa・s以下が目安となります。
膜厚の範囲(Wet) Wet 一桁~200µm以上が目安となります。
対象機 MP-1600UVS-700

バキュームダイ導入、薄膜塗工をスロットダイにて実現

バキュームON,OFFイメージ
ダイヘッドの上流側を減圧することで、塗液が空気に触れて気泡が混入するのを防ぎます

社内検証実績のご紹介

固形分
(%)
粘度
(mPa・s)
速度
(m/min)
GAP
(µm)
減圧
(Pa)
Dry膜厚
(µm)
備考
水準①
減圧なし
15.8 28 10 50 2.8 通常状態での最薄Ref.
水準①
減圧あり
15.8 28 10 100 -400 1.9 2倍のGAPでもより薄膜塗工可能
水準②
減圧なし
10 9 10 30 1.3 Gap30umで薄膜塗工限界
水準②
減圧あり
10 9 10 75 -700 0.4 Gapを拡げても流量を下げることができ結果的に最薄の膜厚を得る

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